奄美大島紬の話2

1デザインのところは、写真のみとし、説明を飛ばします。

2経糸と、緯糸は、それぞれの太さの糸絹を16〜20本ほどの束にして糊付けされる。

経糸は一匹分2反の長さ。本数については、同じ柄の着物を何反作るかによる。

緯糸は小管に巻ける段数分の長さ。本数については、レピート数と何反作るかによる。

この束の本数は、締機で織る時に、1本では締められず、

多ければ沢山出来ると思いがちだけど、耳でターンするときに

内周と外周差が出来る為、決まっている。

3締め機にガス糸綿を取り付け、緯糸として経糸の糸束を入れて織っていきます

ガス糸綿は水分を含むとふくらみ、よく締る。

経糸

経糸の1レピート分を90回転させて横位置で見たような状態で織る為、

デザイン縦一列にしたように筬に経糸ガスを空き羽のような状態で準備する。

数センチをガス糸で織り、本番の絣糸がグズグズにならないようにしてから

絣用経糸一束経糸一本一匹分の長さで織っていく

全部の長さを織り上がったら再びガス糸でグズグズ止めに織っておく。

これが経糸一本分となるので絣糸の本数が540本とした場合

この中の2本が出来たという事。

なので、柄により、200枚とかになる。

一枚が終わったら、再び筬にガス糸を並べ替え、

別の経糸の分の糸を織る。

これを繰り返す。

緯糸

緯糸の方は、もっと面倒な気がする

杼を何十本も準備し、経糸と同じように織る。

緯糸は、デザインを横にスライスしたような状態で考え筬にガス糸を準備、

緯糸の分の糸を織る。

なぜ緯糸の方が大変かというと、杼は20本位あり、

正しい順に織らないといけない。

緯糸で次の絣むしろの一枚につながっているので、

間違えるとねじれて繋がってしまう。

次のむしろを織る時は、前のむしろとつながっていて、

この繋がり部分は本織の時の耳になるので

同じ距離を保たなければならない。

出来た絣むしろは、パリッとしたもので

経糸は、教本のよう

緯糸は、つるすと干しわかめのよう。

繋がり方が違うので、経緯の区別はすぐにつきます。

4染めについては、泥染めのみの説明にしますね。

絣糸とは別に地糸は、そのまま経糸も緯糸も一色で染める。

絣糸も程よい力を入れてもみ混むように染めます。

泥染めは、テーチギ車輪梅の木の新鮮な幹を細かく割り、

煮出します。あれ?写真が横になってしまう右に頭を倒してみてください。

この染液と石灰水を21回交互にもみ混むようにする。

これだけでも結構な作業なのだけど、

次に泥と、石灰水をまた数十回交互に入れます。

一回の染めをこの1セットとして、

黒に近くする為に数セットしていきます。

最初は、赤茶ですが、どんどんこげ茶から黒になっていきます。

残った染液は、もったいないので

シャツ染めなどの体験に使うそうです。

煮出して使い終わった幹も、すべて再利用するそうです。

5絣むしろ解き経緯糸の準備

当然絣むしろは、経糸の順番、緯糸の順番が決めてあるので、

それを狂わせないように解いてほぐし、

経糸は、柄をデザインの通りに並べて平たい板に巻き付けます。

緯糸は、ふわりにかけられるようにします。